2011年2月8日火曜日

Mac OS/Windowsの混在も可能な電子カルテシステム「MindTalk?

 今回は、アガペが提供する電子カルテシステム「MindTalk」を紹介する。同社の代表取締役 田中 勉氏は「アガペでは電子カルテシステムを“治療戦略システム”と位置付けている」と説明する。【翁長 潤,TechTargetジャパン】

 田中氏によると「診察時には医師と患者とのスキンシップが欠かせない。そのため、電子カルテには診療しながらでも使いやすい操作性が求められる」という。MindTalkでは「患者の顔を見ながら診察できる」ようにキーボード入力を減らし、基本的な操作はマウスで完了できるという。また、各社の画像管理システムと連携でき、電子カルテを開きながらその読影も可能であり、「過去の診療履歴やさまざまな検査?処置データを瞬時に再現したり、必要なデータをマルチウインドーで画面に表示できる」と説明する。

 さらに、MindTalkでは所見用語や薬剤一覧、病名一覧、検査セットなどの多くの情報が定型化されており、医師は必要に応じてそれらを選択して利用できる。そのほかにも、標準禁忌データが組み込まれており、必要に応じて警告が出るなどの機能を搭載しており、「外来を混雑させない治療戦略システムだといえる」と説明する。

●Mac/Windowsの両方に対応可能な電子カルテ

 MindTalkは受付処理から診療、会計までを一括処理?管理する電子カルテシステム。データを一元管理するサーバ「MindTalkサーバ」と、院内ネットワーク経由でデータ入力や参照をする複数のクライアント端末で構成される。

 MindTalkは、同社が1996年に開発したMacintosh対応型電子カルテシステム「MindMac」をベースにしている。田中氏は「パーソナルコンピュータを用いた診療録はできないか?」とある医師から話を持ち掛けられ、「多くの医師が日常的に使っていたMacintoshでの電子カルテの開発を開始した」とその経緯を語る。その後、Windows上でも稼働するように開発されたのがMindTalkである。そのため、Mac OSとWindowsが混在するシステムの構築が可能である点もその特徴の1つだ。その主な機能は以下の通り。

 また、整形外科のリハビリ関連のオーダー指示や精神科の診断書作成も可能。さらにサーバの二重構成や外付けHDDの追加などにより、データのバックアップ対策にも対応する。

●医師の意見を取り入れ、7360回以上ものバージョンアップ

 MindTalkの開発コンセプトとして、田中氏は「経営者でもある開業医の多くが、本業である診療に集中できない環境の中で疲れている。できるだけ医師の負担を軽くすることを目指した」と説明する。

 同社では「同じ診療科の医師であっても、それぞれに適する電子カルテは異なる」とし、「MindTalkではより多くの医師の考えを取り込むことに注力した」と説明する。MindTalkは実際に開発当初から医師の意見を取り入れながら機能拡張を進めており、2010年7月までに7360回以上ものバージョンアップを行っている。

 また同社では「すべての診療科の医師に使ってもらえる電子カルテ」を目指し、医師から提供されたさまざまなフィードバックを踏まえて、医師の負担を軽減させるための機能を搭載している。例えば、診療項目や投薬、所見?検査?画像診断などの早見表の設定や、セット項目の作成などのためのデータコピー機能などを提供している。

 田中氏は「患者を目の前にして、過去の診療履歴やさまざまな検査や処置データを一画面で表示できる」と説明する。

●最短20日で導入可能

 自分に合った電子カルテを選択するポイントとして、田中氏は「機能」「提供価格」「サポート体制の充実度」の3点を挙げている。その中でも「まずは機能面を重視した方がいい」と語る。また、その検討に当たり「主要な機能の説明を受けるだけでなく、実際にデモ機などを試用した方がいい」という。同社では創業以来、医師の下に出向いたデモンストレーションを実施し、実際に使いながら製品を評価してもらっているという。また同社では「MindTalkは契約から本番稼働開始までが最短20日で可能であり、運用トレーニングもわずか2日で完了する」としている。

 田中氏は「医師のすべての要望に応えられるような電子カルテシステムはない。できるだけ要望に応えられるようなシステムを作りたい」とし、今後も医師の要望に合わせてバージョンアップを進めていくと語った。

引用元:ロハン(新生R.O.H.A.N) 専門サイト

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